家づくりをもっと楽しく―「株式会社クラッソーネ」代表の川口哲平氏にインタビュー

投稿者: | 2017-03-15
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——楽しく豊かな家づくりを

マイホームの購入は、人生の中で最も大きな買い物。それゆえ、「失敗したくない」「満足のいく家づくりをしたい」と望む人も多いものです。「株式会社クラッソーネ」では、マイホームの購入を計画する人が、「楽しく豊かな家づくり」を実現するためのマッチング・コンサルティングサービス事業を展開しています。

今回は、「株式会社クラッソーネ」の代表取締役社長である川口哲平氏に、創業にいたるまでのエピソードや今後の展望についてお伺いしました。

川口 哲平氏


愛知県出身。大学卒業後、大手ハウスメーカーでの勤務を経て、2011年4月に株式会社クラッソーネを設立。住宅建築業界の慣習に疑問を抱き、「解体工事の匠」「エクステリアの匠」などのマッチング・コンサルティングサービスをリリース。これまでに、年間で1万件以上の相談実績がある。

——まず、創業にいたるまでの経緯を教えてください。

私は大学を卒業したあと、ハウスメーカーで6年間営業職に就いていました。家づくりを計画するお客さまにお声がけいただくのはハウスメーカーですが、実際の工事をするのは、ハウスメーカーではありません。

住宅建築業界は多重の下請け構造になっているので、内装、水まわり、電気など、それぞれの工事ごとに、下請け・孫請けといろんな業者さんが担当します。そうすると、ハウスメーカーの人間には、原価や利益といった数字が見えてきてしまう。

その中でも、ハウスメーカーが手間をかけずして一番利益を取っている部分があります。それは、解体工事とエクステリア工事なんです。つまり、それはお客さまが余分に利益を取られているということになります。

木のぬくもりを感じるオフィス

——解体工事やエクステリア工事は、ハウスメーカーに依頼しないといけないものなのでしょうか?

お客さまが、ご自分で解体工事業者やエクステリア業者を探すという方法もあるんですが、ハウスメーカーの営業としては、それを勧めませんでした。解体業者に対しての悪いイメージを植え付けて、ハウスメーカーを通せば安心だとお話していたんです。これが住宅建築業界の“当たり前”なのですが、ここに違和感を抱き、起業を決意しました。

——起業するにあたり、どのようなビジョンを描かれましたか?

弊社が目指すのは、全ての人が「楽しく豊かな暮らし」を送ることができる世の中をつくることです。「暮らし」と一言に言っても、それには幅広い意味が含まれています。たとえば、今こうしてお話しているのも、家に帰ってビールを飲んでくつろぐのも、仕事をしている時間、それぞれ全てが「暮らし」なんです。「楽しく豊かな暮らし」を実現するためには、「家」は切っても切れないもの。そこでまずは「家づくり」というものを、よくしていきたいと思いました。

黒板には、社員の夢や会社の計画などが描かれています

——「株式会社クラッソーネ」では、どんな事業を手がけていますか?

今は、家づくりを計画中のお客さまと、解体工事業者・エクステリア業者などをつなぐマッチング・コンサルティングサービスをメインに展開しています。解体工事やエクステリアの工事は、「初めて」の方が多いんです。そんな中で、お客さまはまず何から手をつけたらいいのか、どうやって業者を探せばいいのかがわからない。そのような方のためのマッチング・コンサルティングサービスとなっています。

「エクステリアの匠」スクリーンショット

——よくある「引っ越し業者一括見積りサービス」のような感じでしょうか?

同じようではありますが、実際には大きく異なります。 一般的な一括見積りサービスの場合、申し込み後に不特定多数の業者からの一斉電話攻撃がありますが、弊社のサービスではそのようなことは一切ありません。まずはサービススタッフがお客様に連絡をして、ご要望のヒアリングを行った後、お客様の合意のもとで業者3社のご紹介をするようにしています。

また、「コンサルティングサービス」も差別化のポイントです。業者をご紹介した後、建築士やエクステリアプランナーの資格を取得したスタッフや解体工事講習を受けたスタッフが見積比較のコンサルティングを行います。それが弊社の強みでもあります。

——手厚いサポートが受けられるんですね。

この「コンサルティングサービス」はとても重要なことなんです。例えば、解体工事で見積りを依頼したとき、3社が100万・120万・150万という金額を提示してきたとします。この場合、一番安い会社を選択してしまいがちですよね。そこに落とし穴があるんです。

見積り提示金額の差は、工事の中身に差がある場合がほとんどです。コストを削減するために、無理な工期で請け負ったり、近隣の方への配慮が十分ではないことがあったりするんですね。近隣の方への配慮するということは、“養生”という囲いをしたり、重機を使わずに手で解体したりと、コストがかかります。

「解体工事の匠」スクリーンショット

こういった違いが金額に反映されるのですが、お客さまだけでは、簡単に判別することが難しいんです。弊社は、1社ずつの見積り提示金額に対して、それぞれの内容をしっかりとご説明した上でお客さまに決めていただきます。そこで安心感を得られる方も多いようです。

——なるほど。それだと成約率も高そうですね。

弊社が提供する各サービスにもよりますが、見積りをお出ししたお客さまの成約率は4割ほどですね。「エクステリアの匠」だと、5割ほどのお客さまにご成約いただいています。ただ、私どもとしては、この数字に満足はしていません。

「見積りを依頼すること」は、お客さまの時間を奪うこと。それと同じように、「見積り金額を提示すること」は業者さんの時間も奪っています。ですから、成約率は100%に限りなく近づいていく方が良いのではないかと思っています。

——今後、事業はどのような点にフォーカスして展開していくでしょうか?

理想を言えば、サービスの成約率を100%に近づけられるようにすることです。ただ、成約にいたらなかったとしても、「このサービスを使ったおかげで相場がわかって良かった」と言っていただけることも大事だと思っています。

それから、「家づくりをもっと楽しく」という理念は大切にしたいですね。失敗や後悔を恐れるばかりの家づくりではなく、お客さまが夢を持って家づくりをしていけるような取り組みをしてきたいです。

——業界を盛り上げる、新たな取り組みを始められたと聞きました。

「解体工事職人マッチョフォトコンテスト」を開催するんです。解体工事業者の職人さんに、日々の現場で鍛えた筋肉を披露してもらおうというコンテストです。受賞者には豪華な賞品が贈呈されます。

「解体工事職人マッチョフォトコンテストページ」スクリーンショット

——ずいぶん斬新なコンテストですね!

解体業者は専門職で、空き家問題や震災のときには欠かせない存在です。そんな解体工事職人でも、好意的なイメージばかりではないんです。実際は、暑いときも寒いときも、外で一生懸命頑張っている職人さんや、真面目な職人さんも多いんですよ。このコンテストを通して、頑張る職人さんたちに目を向けてもらいたいのが狙いなんです。それから、解体工事業に対するイメージを刷新し、さらには業界全体を盛り上げていきたいという思いもあります。

「解体工事職人マッチョフォトコンテストページ」スクリーンショット

——審査員に「ゆっこママ」が…すごい組み合わせですね(笑)

フリー素材モデルの大川竜弥さんにもご協力いただきました。応募はスマートフォンで写真を撮って送るだけなので、とても簡単です。投票をしていただいた方にもプレゼントがあるので、たくさんの投票をお待ちしております。

——最後に、この先に描かれているビジョンを教えていただけますか?

マッチングサービスがなくても、「家づくり」全体を網羅できるようなサービスを作っていきたいですね。今なぜマッチングサービスが必要とされているのかというと、解体業者やエクステリア業者を探したいお客さまがいるからです。それはなぜか。ハウスメーカーが出す見積金額に納得していないからです。

こういったことから、ハウスメーカーとお客さまが契約する前後の段階で、総合的にお客さまをサポートするサービスが必要なのではないかと思います。家づくりは一生に一度、“初めて”の大きな買い物なので、どうしても情報格差が生まれてしまう。そこを解消するためのサポートサービスを提供できるようになれば、業界全体がもっと良くなっていくと思います。

社員が自由に本を借りられる「会社図書館」

編集部コメント

筆者の自宅は某ハウスメーカーのものですが、修理や太陽光パネルの取り付けなど、何でもかんでもハウスメーカーに依頼していました。後で得た情報によると、自分で業者さんに頼めばもっと安くできていたものだそうです。家を建てた後でも情報格差があるので、これが「初めて」となればもっと大きいのではないかと思います。家づくりを総合的にサポートするサービスがあれば、強い味方になってくれそうですね。

※「解体工事職人マッチョフォトコンテスト」は、2017年4月10日(月)が応募締め切り。コンテストページには、応募されている方の写真も掲載されているので、SNSでシェアして、素敵な筋肉をお持ちの方にぜひ投票を!