社会課題からイノベーションの種を見つめるフィールドワーク|中部圏イノベーションプログラム「ビヨンド ザ ボーダー」

投稿者: | 2020-02-07

2020年1月15日(水)、中部圏イノベーション促進プログラムの「ビヨンド ザ ボーダー」が、ナゴヤイノベーターズガレージで開催されました。今回は、ビヨンド ザ ボーダー第3クールの第6回目。フィールドワークとワークショップを通して、社会課題からイノベーションの種を見つけ、事業戦略策定のポイントを学びました。本記事では、プログラムの一部をレポートします。

過去の最終成果発表会については下記記事をご覧ください。

新たな価値を創造する人材育成プログラム「ビヨンド ザ ボーダー」

「中部圏イノベーション促進プログラム」では、中部圏のイノベーションを触発し続けることを目的にを展開。その中で、若手イノベーション人材を育成するためのプログラムが「ビヨンド ザ ボーダー」です。同プログラムでは、大中小企業から集まった受講生が、半年間に渡ってネットワークを築き、起業や社内ベンチャーの事業開発を目指します。

ビヨンド ザ ボーダーの参加特典として、プログラム終了後の半年間、受講生はナゴヤイノベーターズガレージのパートナー会員になることができ、ガレージを利用できます。会員限定のコワーキングスペース利用や、講演会参加などを通して各界のトップ専門家と交流できるのも魅力の一つです。

プログラムの過去参加者のインタビューはこちらをご覧ください。

求められるのは、社会課題をとらえたイノベーションの創造

ビヨンド ザ ボーダーの各回では、各分野のトップ専門家と交流しながら、新規事業創出の考え方を学びます。今回の講師は、新規事業・スタートアップのコンサルティング、エンジェル投資家としてスタートアップのインキュベーション事業を展開する、株式会社Naked Bulbの代表取締役 長尾 景紀 氏です。

講師プロフィール|株式会社Naked Bulb 代表取締役 長尾 景紀 氏

大手広告会社にて、流通・食品業界のマーケティングを経験後、新規事業のビジネスモデル構築を行う。その後、研究開発型ベンチャーに参画(COO)し、食品保存技術の研究開発、特許戦略、チャネル構築、資本政策など企業経営に携わる。ビジネススクールでは、企業の人材育成支援、大学院の教材開発、講師の育成に従事し、経営戦略・マーケティング・デザインシンキング・ベンチャー戦略領域の講座を担当。現在は、株式会社Naked Bulbの代表取締役として、新規事業・スタートアップのコンサルティング、エンジェル投資家としてスタートアップのインキュベーション事業を展開。また、BtoB、BtoCに限らず、さまざまな企業での研修でも登壇している。早稲田大学大学院商学研究科修了、学位:経営管理修士 MBA in Technology Management(MOT)

午前中の座学では、長尾氏の起業経験を踏まえ、イノベーションを創造するヒントを学びました。組織に所属していると、業界ならではの暗黙のルールが存在し、固定観念にとらわれてしまうことも少なくありません。長尾氏は、ウォーミングアップのレクリエーションを通して、以下のように語りかけました。

「自分で勝手にルールを作ってしまいましょう。何か新しいことを考えるときに、明文化されていないことは除いて考えます。1つの正解を探そうとすると、周囲の選択肢が見えなくなるからです。最初から正解はないものだと挑まなければ、選択肢は生まれません」


また、講義の中で、ERICSSON社の動画「ネットワーク化社会2030」を流し、VUCA(※)がさらに発展する社会環境を想像し、現代社会の課題解決のための提供価値を考える方法を学びました。

※VUCA…「Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)」の4つの頭文字から取った言葉。1990年代にアメリカの軍事領域で用いられた単語で、現代では経営や個人のキャリアを取り巻く環境を表すキーワードとしても用いられる。

午後は名古屋のまちなかでフィールドワーク&発表

午前の講義が終わると、受講者は男女4〜5名のグループに分かれ、名古屋のまちへ行動観察フィールドワークに繰り出しました。それぞれが、繁華街における「新しいビジネスの開発」の担当者になりきり、新規事業や既存ビジネスの改善について考えをまとめグループごとに10分間のプレゼンをしました。

プレゼン後の質疑応答では、各チームの提案したビジネスに他の受講者が意見を出し合いました。そこでは、講師の長尾氏とディベートに発展し、さらに斬新なアイディアが生まれる場面もあり、有意義な時間となりました。

ビヨンド ザ ボーダー 第4クールの募集を開始

画像|ビヨンド ザ ボーダー第3クールの第6回目でプレゼンする受講者

「中部圏イノベーション促進プログラム」では、人材育成プログラム「ビヨンド ザ ボーダー」の第4クールの受講生を募集します。これまでの受講生は、多種多様な人材が集まり、組織や職種の垣根を超えてネットワーキングを構築してきました。中部圏で、起業や新規事業開発などのイノベーションに関心のある方は、社会人はもちろん学生も受講可能となっているので、是非プログラムに参加してみてはいかがでしょうか。

詳細について

受講対象:新事業立ち上げ、起業を志す35歳前後までの方
開催時期:2020年4~2020年9月(全12回)10時~17時30分
定員:25名
申し込み締め切り:一次締め切り 2020年2月28日(金)
会場:ナゴヤイノベーターズガレージ
〒460-0008 名古屋市中区栄3-18-1ナディアパーク4階
問い合わせ:beyond@garage-nagoya.or.jp ビヨンド ザ ボーダー事務局 山下まで
主催:一般社団法人中部圏イノベーション推進機構

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