バイオベンチャーのシムスバイオが、日本ジェネティクスなどから資金調達を実施

投稿者: | 2020-08-10


株式会社シムスバイオ(本社:愛知県名古屋市)は、2020年7月に日本ジェネティクス株式会社(本社:東京都文京区)を引受先とした第三者割当増資により、3,000 万円の資金調達を実施したことを発表しました。

東京大学の技術をもとに、再生医療の推進に貢献

画像:プレリリースより引用

シムスバイオは、東京大学の微細加工技術・表面処理技術をもとにバイオ・再生医療分野の商品・サービスを手がけるバイオベンチャーです。細胞塊(スフェロイド)大量培養・分化誘導マイクロプレート「TASCL(タスクル)」の販売、TASCLを応用した細胞自動培養装置・スクリーニング装置の開発、TASCLを用いて分化培養した各種細胞塊を研究向けに製造販売を行っています。細胞塊ソリューションを担う会社として、シムスバイオ発の製品が再生医療の研究や臨床の現場に普及し、国内外の再生医療の推進に貢献することを目指しています。

増資により、販売強化と新規製品の開発に着手

細胞塊(スフェロイド)は、再生医療においてその有用性が注目され、また治療法の研究や薬剤開発にも用いられます。しかし、再生医療で細胞塊を用いるには同じ大きさ・形状のものが大量に必要で、容易に手配できるものではありませんでした。「TASCL(タスクル)」は、この課題を解決するために開発されました。

シムスバイオはTASCLについて、日本ジェネティクスを通して国内外の研究機関への販売を強化すると発表しています。さらに今回の増資を経て、TASCL を基盤とする細胞培養
の機械学習性能を備えた「卓上型細胞自動培養装置」の開発に着手する予定です。「卓上型細胞自動培養装置」は、細胞塊の確認・選別作業を安価に自動化することを目指しています。なお、細胞塊自動培養装置の開発にあたり、さらなる資金調達や外部からの技術協力を求めています。