話題のICOとは?世界初、名古屋の飲食店サンタルヌーがICOで資金調達に成功

投稿者: | 2017-08-15

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皆さんは「ICO」という単語を耳にしたことはありますか?最近CMでもよく見かける仮想通貨「ビットコイン」について以前紹介しましたが、その仮想通貨が関係しています。IT化が進む今の時代に合わせて、お金の在り方や仕組みも変化しつつあるようです。今回はICOについて紹介していきたいと思います。

ICOとは

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ICO(=Initial Coin Offering)とは、簡単に言うと仮想通貨を利用した資金調達のことです。従来、企業は株を発行して資金調達していたのが仮想通貨に代わったと考えるとわかりやすいかもしれません。ちなみに、企業の株式公開であるIPO(=Initial Public Offering)にちなんで「ICO」と呼ばれているそうです。クラウドファンディングにも似ていますが、クラウドファンディングでは支援してくれた方へのお返しとして商品を贈ったり、商品を安く購入できるサービスを提供することが多く、ICOでは支援した企業が発行した独自の仮想通貨がもらえる仕組みとなっています。

ICOの仕組み

まず、企業は独自の仮想通貨を発行し、支援者はその独自通貨をビットコインのようなよく出回っている仮想通貨で購入します。企業は集まったビットコインなどを現金に換え、新規サービスの費用等にあてることができます。仮想通貨はビットコイン以外にもたくさんあるので、自分が支援したいICOがどのコインを対象にしているかチェックしましょう。

また、企業はICOを行うにあたり「ホワイトペーパー」を公開することもあります。ホワイトペーパーは、何を目的にICOを行うのか、いつまでにどれだけの資金を調達し、結果どのような動きを取るのかという内容が記載された概要書のことで、私たちが「このICOを支援したい!」と判断する材料の1つになります。

ICOのメリット

ICOのメリットとして、支援者側は支援のお返しで得られた仮想通貨の値上がり益を得られる可能性があります。支援した企業が成長すれば、その企業が発行した独自の仮想通貨は価値あるものへと変化し、支援者は自由に仮想通貨を売買することができるので、ICOは純粋に支援するだけでなく投資の一面も持ち合わせています。

企業側のメリットは、世界中から資金が集まりやすいことです。海外では、ベンチャーキャピタルよりもICOが資金調達額を上回ったという統計もあるそうです。(引用:日本経済新聞)世の中にとって有益で魅力的なサービスであるほど支援は集まりやすいので、今後ベンチャー企業はICOに期待できますね。

ICOのデメリット

デメリットとしては、そのICOに投資しても良いか判断する情報が少ないことです。先程説明したホワイトペーパーで概要は知ることができますが、新規株式公開と比べるとそのプロジェクトが正当なものか見極めることはなかなか難しいでしょう。

世界初、名古屋の飲食店がICOに挑戦

仮想通貨フリークが集う名古屋のベルギービール専門店「サンタルヌー」が、先月7月に東京移転に向けてICOによる資金調達を行いました。実店舗のICO成功は世界でも初めての事例になります。結果として目標金額の2490万円には届かなかったものの、約865万円の資金が集まりました。残念ながら名古屋店は10月の9周年イベントをもって閉店となりますが、東京店のオープンは今のところ1月を予定しているそうです。Twitterで情報を更新しているので気になる方はぜひチェックしてみてください。

今後も注目を集めるであろうICO

仮想通貨の誕生により、資金調達の形も変化しています。まだまだ規制が明確でなかったり、詐欺が起きるなどICOには注意も必要ですが、こういった画期的なシステムが生まれることは未来に期待がもてますね。ベンチャー企業にとってICOがどのような存在になっていくのか、今後も目が離せません。

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