バス専用レーンで渋滞緩和、富士ソフトと名古屋大学が技術検証

投稿者: | 2024-12-17

プレリリースより引用


富士ソフト株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表者名:坂下智保氏、以下:富士ソフト)と名古屋大学は、2024年度にバス専用レーンを活用した走行課金システムの技術検証を名古屋市守山区で実施します。このシステムは、レーンの空き時間を有効活用することで渋滞の緩和や移動時間の短縮を目指すもので、都市交通の効率化に貢献することが期待されています。

バス専用レーンは公共交通機関の円滑な運行を支えるためのインフラですが、交通量の増加に伴い、レーンの効率的活用が課題となっています。今回の技術検証では、スマートフォンのカメラと位置情報(GNSS)を活用し、レーンごとの走行距離を算出する技術を検証します。これにより、課金システムを通じて一部の時間帯にバス専用レーンを一般車両に開放することで、道路全体の利用効率を高め、交通パフォーマンスを向上させる仕組みの実現を目指します。

実験はバス優先レーンの時間帯に法規を遵守して行われ、2025年度以降はバスとの情報通信や非課金車の見える化機能など、さらに高度なシステムの研究開発も予定されています。これにより、バス専用レーン開放が交通効率に与える影響や、社会での受容性についての検証が進められる予定です。

都市交通の最適化とスマート道路の実現に向けて

本技術検証は、「先進モビリティサービスのための情報通信プラットフォームに関するコンソーシアム」の活動の一環として実施されます。同コンソーシアムは、高精度道路地図データを基盤にしたダイナミックマップを活用し、交通情報をレーンレベルで管理・連携するシステムの開発を進めています。このプラットフォームは、自動運転やロードプライシングへの応用が期待されており、社会実装に向けた基盤構築に貢献しています。

富士ソフトと名古屋大学は、今回の検証成果を基に、都市交通の効率化と渋滞緩和を実現するスマート道路システムの構築を目指します。また、バス専用レーンの新たな運用政策や課金制度の社会実装に向けた検討材料としても活用される予定です。これにより、都市の活性化と交通マネジメントの最適化を進める新たな一歩となることが期待されています。

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