Happy Qualityがイノチオアグリと共同で試験栽培を開始|「AI灌水制御装置」を用いた高品質・高機能トマト「Hapitoma」

投稿者: | 2020-10-29

画像:プレリリースより引用

農業×AIにより高品質・高機能な農産物を一年中安定的に栽培し農家を支援する等、農業支援および青果卸売業務を展開する株式会社Happy Quality(本社:静岡県浜松市)は、農業施設や農業資材の販売を手掛ける国内トップクラス農業総合支援企業イノチオアグリ株式会社(本社:愛知県豊橋市)と共同で「AI灌水制御装置」を用いた高品質・高機能トマト「Hapitoma(ハピトマ)」の試験栽培を開始しました。

画像:プレリリースより引用

Happy Quality(ハッピークオリティー)は、静岡県で「農業の新しいStandardを作る」というビジョンのもと、農家の減少や高齢化により匠の農業技術が失われるといった“農業における社会課題”を、“テクノロジー”で解決するためデータドリブン農業の研究開発を行っている企業です。

共同試験栽培開始の概要と背景

トマトをはじめとした植物の生産過程においては、日照量に応じて果実表面温度や飽差、蒸散量を鑑みた緻密な潅水のコントロールなど高度な栽培技術が必要不可欠です。ハッピークオリティーは、静岡大学情報学部と連携し「葉のしおれを画像認識により分析・潅水するAI潅水システム」の開発を行い、多様なセンサによるデータ収集システムと深層学習を用いたAI潅水システムを確立しました。

一方、イノチオアグリは、農業の現場となる農業施設および栽培システムの開発から設計、製造、施工までを自社で行い、多様な灌水パターンの設定が可能なオリジナル灌水制御盤システム「AQUA BEAT(アクアビート)」を展開している企業です。将来的に両社は、ハッピークオリティーのAI潅水システムとイノチオアグリの灌水制御盤システムを組み合わせ、生産者に貢献する新たなAI潅水制御装置の開発と普及を目指します。

今回の試験栽培では、双方の技術を組み合わせてシステムの改良やアップデートなどを実施。その新システムを用いて高糖度トマトの試験栽培が行われます。また、9月下旬より、試験栽培にて収穫した高品質・高機能トマト「Hapitoma」の出荷が開始されています。

今後の展望

ハッピークオリティーは、イノチオアグリとの共同栽培試験により、AI潅水制御装置の普及モデルの完成を目指します。ハッピークオリティーの持つ栽培技術やノウハウのライセンスなどに加えて、AI栽培を提供することで農業のFC化実現を図り、社会課題でもある高齢化や後継者・労働力不足、収益の減少等を理由に離農する農業者を食い止め、新規就農者や若手農家の早期の収益化を目指せるビジネスモデルを全国展開していきたいとのことです。