【特集】経営者の良き理解者であり、伴走者でありたい。アクセラレーションパートナーズ株式会社|特別インタビュー

投稿者: | 2021-08-02

コンサルティング企業とは、対象となる企業の業務内容の課題の特定や解決策の提案、M&Aの仲介業務や経営戦略、採用戦略、財務戦略など、事業内容は幅広いです。

今回は、2020年10月に創業され、NagoyaStartupNewsを運営する東海エイチアール株式会社もサポートされたアクセラレーションパートナーズ株式会社(以下、ARPS)の代表取締役CEOの松下氏へのインタビューを行いました。

プロフィール

松下 弘司 氏
アクセラレーションパートナーズ株式会社
代表取締役CEO/経営戦略/マスターコンサルタント/ターンアラウンド・マネージャー/ブランド・マネージャー

戦略コンサルティングファームでプロジェクト・リーダーとして幅広い分野のプロジェクトを経験。同社では、経営戦略立案の他、業務改革や、事業再生、組織変革を主導する。また、ターンアラウンド(事業再生)においては、中長期的視野に立った大胆な収益改善施策を実施し数多くの実績を収める。その後、グローバルメーカー系列企業にジョインし、従業者の意識と行動をブランディングする、体系立てた独自のメソッドを完成させる。現在は、ブランディングを切り口に、クライアントの独自の戦略的なインサイトを生み出し、付加価値を提供するための革新的なアイデアを見出すという取り組みを、クライアントと二人三脚で行う。これまで手掛けたブランディングは130社を超える。

インタビュアー
齋藤 剛
東海エイチアール ディレクター

良き伴走者でありたい

齋藤:HPを拝見させていただきましたが、改めてアクセラレーションパートナーズ様はどのような会社になるのでしょうか。

松下:事業成長を目指す中小企業の皆様の、「良き理解者であり伴走者でありたい」という理念のもと、中小企業を活性化させていく、事業成長をさせていくための支援する会社です。

ミッションとして、「持続的成長の可能な会社づくりをする」ことを目指しています。持続的成長を可能にするためには、ただ単純に事業成長の方法を教えるだけではノウハウが残りません。ですから、そのノウハウを持ってもらうために、やり方をともに考えるという方法をとっています。

僕らとともに会社の社長または役員の方々にも考えてもらい、戦略を実行したことが会社のノウハウとして残っていきます。短期的な経営改善ではなく、中長期的な事業成長を見ています。そのためには、持続的成長が可能な会社づくりとは何かを常に考えていく必要性があります。

齋藤:答えを教えるっていうより、まさに伴走者として一緒にどうするか考えていくということがミッション達成につながっているんですね。

松下:そうですね。

齋藤:中小企業をターゲットにしているのは何故ですか。

松下:日本の会社の99.7%が中小企業であることはよく知られていることと思います。僕らは大手企業、一部上場企業を支えるよりも、日本社会の根底に根ざしている中小企業を下支えしていくことによって、ゆくゆくは社会経済、日本経済を発展させていくことにつながると考えています。

また、僕らは東海地方を中心にやっていますので、東海から地域の活性化、東海から日本全国を元気にする、という思いで中小企業をメインのターゲットとしています。

点ではなく面で支える

齋藤:ARPS様より前にも中小企業様をターゲットとしたコンサルティング企業はあったと思います。ARPS様にしかない強みはなんですか。

松下:多くのコンサルティング企業では、1人のコンサルティングが何社何十社を担当しています。一方で、僕らの会社の根本的に違うところは、会社を点ではなく面で支えているところです。

齋藤:点じゃなくて面で支えるというとどういうことでしょう。

松下:「ある経営課題」を解決するために、会社のAさんとBさんで解決にあたる、というように企業に対して、複数名をプロジェクト形式で参画させます。これが点ではなく、面で支えるという意味です。

僕らの会社には、各分野におけるエキスパート人材が所属しています。例えば、僕の専門領域は経営戦略ですが、それ以外のM&A(成長戦略)、IPO(資産価値向上戦略)といったところは不得意なんですね。なぜなら、経験値がなく、専門性がないからです。

ですので、M&AやIPOには、その領域のエキスパートである弊社取締役COOの大倉や同じく取締役CFOの垰本のような人材をジョインすることによって、経営戦略からM&AそしてIPOまでワンストップで支えることができるようになります。

経営課題によってエキスパート人材が流動的に組成されていくため、「面」、つまり、プロジェクト形式で会社を支援することによって、これまでのコンサルティング会社でできなかったところまで僕らであれば解決することができます。ここが根本的に違うところです。

齋藤:各領域のエキスパートが揃っていることで、さまざまな経営課題に適切な人材配置ができる等ことですね。

松下:そうですね。経営課題に対して、プロジェクトメンバーが流動的に組成されていきます。HPをご覧いただけると、ブランド戦略、組織戦略、コミュニケーション戦略、資産価値向上戦略、経営戦略、成長戦略、ブランド戦略、資本戦略…とそれぞれのエキスパートが存在します。

また、それぞれの人は自分の会社を持ち、社長でもある人です。全員が社長で全員がパートナーでもあるので、社長の気持ちが自分も社長であるから十分にわかっているんです。なので、これまでのコンサルタントだけでは対応できなかったものをより幅広く、面で支えることができる。それが大きな特徴ですね。

経営コンサルタントは、ゼネラリストではダメだと思っています。スペシャリストじゃないとダメなんです。何でもかんでも上辺だけ知っているという人に頼みにくいですよね。

経営コンサルタントは社長を相手にする業務です。社長も経営に関する経験を持っていますので、上辺だけの知識では不十分だと考えています。

そして、本気でビジネスを成功させるために、意見を戦わせるというか、僕は社長の右上にいなければならないと思っています。社長よりちょっと上じゃないといけない。そうでなければ、話を聞いてくれません。

経営の局面になったときに、社長に対して、選択肢を提示し、リソース、エビデンス、それによる結果を伝えます。そして、最終的に決めてもらうのは社長です。そのためには、信憑性と根拠のある情報と判断材料を揃えなければ、否定されてしまうからです。そうでなければ、結局社長が決めているのと一緒です。僕らコンサルタントが導いていかなければなりません。

ARPSが立ち上がるまで

齋藤:2020年10月ごろに創業したということですが、この時期に立ち上がったきっかけはなんですか。

松下:僕は経営コンサルティングをやっていまして、幅広い領域に従事していました。経営戦略、事業戦略、新規事業戦略、営業戦略、ブランド戦略、マーケティング戦略、採用戦略、組織戦略。全て行っていましたが、僕1人で取り組めることもキャパシティがあると思いました。そして、それだけ領域が幅広くなるとどうしても各領域の提案が薄くなってしまうと感じました。クライアントにとってそれはベストではありません。

やはり「然るべき時に然るべき人材を配置する。これからは面で企業を支えていくべきだ。」と思ったんです。そして、僕らが面で支えていることは、他の企業に対するアンチテーゼ、提言にもなります。エキスパートが会社を面で支える必要があると思うんです。

そう思い、メンバーに声をかけました。そして、「いいね。やろうよ。」ということになり、一番初めは、経営戦略、M&A(成長戦略)、IPO(資産価値向上戦略)までワンストップでやりたいと思いました。僕は経営戦略としてジョインしました。

それからメンバーとはかなり議論しました。今の現状のコンサルタント業界においての話、中小企業においてどういうサポートがベストなのか、会社の今後の方向性、今コンサルティング企業ができていて、これから必要な部分がどういう部分なのか。それぞれの領域のエキスパート人材を集め、今の会社があります。

齋藤:大変熱量を持って取り組まれていることが伺えます。今後どのような方向性を目指していくんですか。

松下:これからももっと様々な領域に対応できるエキスパート人材を集めていって、より最適なパフォーマンスが出せるような体制を作っていくことを目指しています。

齋藤:これまではどのような企業に携わってきたのでしょうか。

松下:僕を含め会社のパートナーが携わってきた企業は様々です。最近ですと、NEXCO中日本様からのご依頼がありました。

齋藤:ここまでコンサルティング企業のお話をしていただきましたが、コンサルティング企業の良さとはなんですか。

松下:コンサルティング企業は、経営者のお困りごとを手助けする仕事です。「売り上げ伸ばしたい」「人材が足りない」「思うように顧客拡大が見込めない」このような状況になるとまず社内で解決策を探すことが多いです。自社のことは自社でわかっていると思ったものの、今までのやり方では難しい状況が必ず訪れます。

会社の経営って時間もかかりますし、今日改善したことが、明日急に結果となるわけではありません。こうした時、外部から意見をもらい、たびたびチェックしてもらうことで、少しずつ変化を見つけることができます。

こんなやり方があるのか、こんな効率のいいやり方があるのかと知ることができるんです。よく大学生のノートのように、賢い人とノートの取り方とか見るとすごい勉強になるなって思う時ないですか。その時と同じ感覚ですね。

齋藤:中小企業は経営側が少ないと感じますね。

松下:経営者の方が1人の会社も多いと思います。

齋藤:そうした時、外部の専門家の方から意見をいただいたり、提案をしてもらうことは会社にとって大きな変化になりそうですね。

齋藤:最後にこの記事を読まれた方へメッセージをお願いします。

松下:今までの会社経営から、コンサルティングを通して、目標を新たに持ち、一緒に考えて実行していくことによって、業績がぐぐぐっと伸びていく会社があります。社長様でこれまでコンサルティング会社に出会ったことがなく、知らなかったことがあるかもしれません。ちょっとしたきっかけと、新たな力が加わることによって会社の中身、組織が大きく変わっていくチャンスがあると思うんです。

この東海地域は、中小企業の数が非常に多く、特に製造業が多いです。トヨタを支えるために様々な部品メーカーがあり、またそこには下請けの会社があります。しかし、そういった下請けの仕事をしてるだけではなく、新しい事業や、新しい分野、今までの技術を活用して、人材を活用して、ニュービジネス、ベンチャービジネスができるチャンスがあると思います。それを一緒になって考えられるようなお手伝いをしたいと思っています。

本当に会社を成長させたい、変えたいと思っている社長に出会いたいと思っています。どんどん新しいことにチャレンジしていきたい、と思っている社長に、僕たちは全力でサポートしますし、成果を上げる自信があります。

編集部コメント

松下氏の本当に会社を変えていきたい、社会をよくしていきたいという思いが言葉の節々から伝わってくるインタビューとなりました。社内にいては気づかないような問題に気づくきっかけとしてコンサルティング企業が存在していて、様々な経験・実績をかね揃えたスペシャリストだからこそできる仕事であり、大きな変化を生み出せます。コロナ禍を乗り越え、東海地域が盛り上がっていく期待が持てました。