「未来創造デザインによる新規事業の創出とは?」中部圏イノベーション促進プログラム ビヨンド ザ ボーダーのイベントレポート

投稿者: | 2018-10-05
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9月20日(木)に「中部圏イノベーション促進プログラム」(中部経済連合会主催)が東京海上日動火災保険株式会社 Hall(I ・J)で開催されました。このプログラムは、3段階のプログラムを通じて新たな価値の創造を社会に提供するものです。

今回は、イノベーションドライバー育成プログラム「ビヨンド ザ ボーダー」の第5回目。参加者は名古屋市内の商店街に繰り出し、社会課題からイノベーションの種を見つけるフィールドワークと、事業戦略策定のポイントをつかむワークショップを実施しました。

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メインファシリテーターは、フィールド・フロー株式会社 代表取締役 渋谷 健 氏。さらに、名古屋商科大学ビジネススクールマネジメント研究科教授、澤谷由里子氏を講師に迎えたこのイベント。参加者は、未来創造デザインによる新規事業の創出について学びました。

「2000年~2030年の名古屋コミュニティ(商店街、町内会)の変化について」をテーマにしたレポートの事前課題が出ており、グループ内で自身の考えについて発表し合います。

そして講師の澤谷氏から、経済のサービス化や不確実性、情報技術の汎用化など、今の社会で何が起こっているのかといった課題が共有されました。

今回、取り入れられたのはユーザー観察手法「エスノグラフィー」。未来のペルソナがいそうな場所、予兆を感じる場所を選定し、実際に現場に足を運び、観察・記録をします。そこで得られた知見から、ペルソナに提供する新しい価値を模索する方法です。

フィールドワークの場所は、名古屋市内の円頓寺商店街と大須商店街の2か所。参加者は、グループに分かれて、それぞれの現場で観察・記録をしました。

「観察対象の場所や人への先入観を捨て、何気ない会話や行動、表情が重要な情報を持っていることがある」と講師の澤谷氏は言います。参加者は、まちに溶け込みながら商店街の道行く人たちを観察。中には、ランチに立ち寄った店内を観察し、店員やまちの人に話しかけて、情報を収集する様子も見られました。

フィールドワークで得られた情報は2つに分けます。1つは、目の前で起きている事象「ファクト」、2つ目はそこから得た気付きや推測、考察である「ファインディングス」。それぞれメモに記述しながら観察していきました。

午前のフィールドワークを終えると、午後は事業戦略策定のポイントをつかむワークショップ。フィールドワークで得たメモを整理して、チームで共有しました。

そして、自分たちが観察した、商店街にいた人たちはどのような価値を持って、何を期待して行動をしたのか。何気ないその行動の結果が意味するものをチームで話し合いました。

ワークショップの締めくくりは、各チームの発表です。フィールドワークで得た情報を元に、現在の課題を含めた「2030年の名古屋コミュニティ(商店街、町内会)」をテーマにアイデアをまとめました。発表の仕方はチームごとに特色があり、時折、会場から笑い声があふれることもありました。

ワークショップが終わるとメインファシリテーターの渋谷氏は、「会社では、みなさんのアイデアは上司や役員にはじかれるかもしれない。なぜなら、みなさんのアイデアは彼らの想像を超えていないからです」と参加者に投げかけました。そして、「上司や役員たちの想像を超える新しいアイデアを創造するには、会社の外に出ていくしかありません」と語りました。

起業や社内ベンチャー、新規事業の開発、既存事業の画期的な改革を推進していくリーダー「イノベーションドライバー」を育成するこのプログラム。フィールドワークを通して、参加者が自分の目で観察・分析したことが、今後どのような事業を創出するのか、可能性の感じられるイベントとなりました。

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