#クリエイション・コア名古屋特集 お客様とともに進化する計測・試験機器のトータルプランナー|株式会社マックシステムズ

投稿者: | 2021-11-11
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試験・計測機器とは、開発した製品の性能を検証する機器です。衝撃、熱、振動、変動する環境条件などの外部要因からの製品の消耗、劣化の検査を行います。機器がどの程度の能力があるのか、どの程度の期間なら安全に使えるのかを検査し数値として検出します。このことにより、機器の故障を未然に防ぐことや、性能、精度の向上に役立ちます。

今回は、独立行政法人 中小企業基盤整備機構「クリエイション・コア名古屋」の入居・卒業企業特集として、計測・試験機器を取り扱う株式会社マックシステムズ(以下、マックシステムズ。)代表取締役社長 鈴木様にお話を伺いました。

HP:https://www.macsystems.co.jp/

プロフィール

鈴木 晴之すずき はるゆき
株式会社マックシステムズ
代表取締役社長
1960年生まれ

インタビュアー
齋藤 剛
東海エイチアール株式会社
ディレクター

バブル後に設立されたマックシステムズ


齋藤:会社を設立されてもうすぐ30年となりますが、改めて会社設立の経緯を教えてください。

鈴木:会社を立ち上げる以前は、今の事業とも似ている技術商社で働いていました。その会社がバブル崩壊後の1993年3月に倒産し、それをきっかけに同年4月26日にこの会社を立ち上げました。

齋藤:すぐに会社を立ち上げようと思ったのはどうしてですか。

鈴木:前職でお世話になっていたお客様が機器の修理や設備のメンテナンスで困られていることを目の前にしていたことが大きな理由です。困っている人々のために、仕事をしていこう、と前社長と共に5人で会社をスタートさせ、2014年に社長に就任しました。

齋藤:会社を立ち上げてすぐはどのような苦労がありましたか。

鈴木:立ち上げて3年は経営で苦労しました。立ち上げたばかりではなかなか信用を得られず、大手のお客様との取引のための口座の開設をしてもらえないことが多くありました。信用が得られなければ、仕入れ先のメーカーからも、ユーザーからも取引をしてもらえません。

私自身、会社の一社員でしたので、前職の会社が倒産して収入がなくなり、退職金も何もない状況で始めてしまったため、資金的にも厳しい状況でした。そんな中、支援していただけるスポンサーが見つかり事業を立ち上げることができました。

齋藤:苦しい時期を乗り越えて現在の会社があるんですね。現在のマックシステムズのご紹介をお願いします。

鈴木:マックシステムズは、資本金が5000万円、社員が65名、2018年には売り上げは57億円となりました。本社がこちらの中区のオフィスの5~8階フロアーにあります。本社には営業部・総務部・技術部・ドライビングシミュレータ部があります。また、本社の他に刈谷に営業所、受託試験を行うテクニカルセンターがあります。

齋藤:事業は何をされていますか。

鈴木:マックシステムズは4つの事業を行っています。

一つ目が、電子計測機器・試験器関係の商社です。800社以上の国内外の測定器・試験器関係のメーカーの取り扱いがあります。電子計測機器には、電子計測器、電子応用測定器があり、試験器には環境試験器、EMC試験器・システムなどがあります。これらの製品をお客様のニーズに合わせて紹介しています。

二つ目は、特注のシステム設計・製作事業です。これは技術部によりお客様の仕様に合わせて製品を作る事業です。電子計測器・試験器の標準品では対応できないニーズに応える為に会社設立当初より行っています。社員数が20人程度になった2002年ごろからクリエイション・コア名古屋さんにもお世話になりました。計測・試験機器は、出来上がった製品を最終的に出荷する時に性能を満足しているかを判定するテスターです。特注でソフトウェア及びハードウェアの設計までを内製化しています。

三つ目の事業は、受託試験です。アウトソーシングで計測・試験の依頼を受けて代行する事業です。刈谷のテク二カルセンターではデバイス評価、関連会社の岐阜県瑞浪市にあるみずなみ試験所では、温度・湿度、熱や衝撃、振動、塩水噴霧といった多様な環境に合わせた試験や寿命試験など様々な試験を実施できます。

そして最後が、新規事業として行っているドライビングシミュレータの事業です。クリエイション・コア名古屋さんを卒業する一歩手前で取り扱いを開始しました。ドライビングシミュレータは走行テストだけではなく、車の乗り心地から性能の評価、モデルベース開発までシミュレータで評価することが可能です。

今注目されているのが、カーボンニュートラルです。ドライビングシミュレータを使うことで地球温暖化による環境破壊を抑えるという点です。自動車の走行検査を実際のテストコースで行うと、二酸化炭素を排出することになります。しかし、ある程度の開発をシミュレータで置き換えることができれば、環境に優しい方向に進みます。加えて、開発期間を短縮することができます。冬になると車関係のメーカーやサプライヤーは北海道に車を持ち込んで雪上走行させますが、シミュレータがあれば車を移動させる手間を減らして必要な時にドライブ環境を整えて走行テストが行えます。

開発期間やコストを短縮でき、次の新車の開発にも非常に効果的だと、シミュレータはどんどん主流になってきています。昔はまだシミュレータの性能が良くなく、運転していても画面とのずれがありました。今はリアルに動くようになってきたので実車に近い状態で評価できるようになってきました。

事業を連携してお客様のニーズに幅広く対応する

齋藤:様々な事業を行なっているマックシステムズですが、そんな中で会社の強みはどんなところでしょうか。

鈴木:マックシステムズの強みは、4つの事業を連携して自動車関係のお客様のニーズに対応可能であることです。

標準の計測・試験機器で対応可能でしたら、標準の計測機器のメーカー製品をお客様に紹介することができます。それでは仕様に合わない場合は、専用の検査装置を特注で設計・製作致します。また、製品に不具合があった場合など、緊急で検査する必要がある場合は、当社が代行して、受託試験を行うことができます。新規事業のドライビングシミュレータで走行テストの試験も実施できます。

お客様の困りごとを解決する方法が一つの会社で複数ある所がマックシステムズの魅力だと思います。また、できることが多くありますのでお客様のニーズに合わせて、新しい事にも多く取り組むことができるところも強みだと思います。

齋藤:お客さまからいただいた要望をもとに会社で柔軟に対応する。それを繰り返してきたことで会社も進化してきたんですね。

鈴木:そうですね。まさに、会社の行動指針「SHINKA」です。(SHINKAとは、マックシステムズの行動指針「4つのSHINKA」。進化、新化、伸化、深化のこと。)

高い精度と信頼性のある技術を活かして

齋藤:現在取り組まれている事業や会社の成り立ちについて詳しくお聞きできました。今後マックシステムズが行なっていこうと思っていることを教えてください。

鈴木:マックシステムズが次に目指そうと思っている事業は、ロボット事業です。その他に、DX、AI、画像処理等にも取り組んでいます。これまで人が作業していた事をロボットに置き換える開発を行っています。協働ロボットといって、人と共存できるロボットがどんどん出てきています。それらのロボットを活用してシステムの構築に取り組んでいます。

2014年に開催された「第3回電王戦」にはデンソー様とチームを組んで、ロボットの制御・機構部分にも携わりました。IoTやロボット、FAや画像処理が発達していく中で、様々なことに取り組んで行こうと思っており、卵の重量検査や、みかん、なしの形状判別など、そうした基礎的な技術にも取り組んでいます。

現在は車関係の事業が売上の75%を占めていますが、10年後20年後を考え、今後は自動車業界に加えて少しずつ医療や農業関連等の他業種にも事業を広げて行きたいと思っています。
車の計測・試験技術は人の命に関わる事もあり技術面では非常に高い精度と信頼性が求められます。この技術を活かして、他の業界に携わる事ができたらと思っています。

齋藤:ここまで大きく成長したマックシステムズですが、2002年からクリエイション・コア名古屋に入居していました。クリエイション・コア名古屋の良さは何ですか。

鈴木:ものづくりのために場所を借りて、基礎的な開発や研究を分室でやらせていただきました。クリエイション・コアは、ものづくりに従事する会社にとって、大変有難い支援が多いです。手近な所ではオフィス代がお手頃な事もその一つですし、打ち合わせルーム、会議室、休憩室の共有スペースも用意されており、快適に利用させていただきました。

快適だからこそ、研究・開発に集中できると思います。また、補助金や助成金の情報も施設に常駐するインキュベーションマネージャーから紹介して頂き、会社のPR活動にも協力頂きました。同様に入居した他社様と異業種で交流ができたこともメリットの一つでした。

齋藤:ありがとうございました。

編集部コメント

お客さまを第一に考え、事業を拡大させてきたマックシステムズ。次々と新しい技術を取り入れながら成長していく様子は、行動指針の「SHINKA」を体現しているように思いました。自動車業界で培った高度な技術がまた次の業界でお客さまを助け、そして会社が「SHINKA」していくことが期待できました。

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