再エネ拡大を支える新たな取り組み ミツウロコグリーンエネルギーと中部電力PGが蓄電池実証を実施

投稿者: | 2025-11-12


ミツウロコグリーンエネルギー株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:坂西学氏)は11月4日より、中部電力パワーグリッド株式会社(本社:名古屋市、代表取締役 社長執行役員:清水隆一氏)と共同で、系統用蓄電池を活用した配電用変電所の系統混雑解消に向けた実証試験を開始しました。本取り組みは、再生可能エネルギーの導入拡大に伴う系統課題の解決を目的としています。

配電用変電所の混雑:プレリリースより引用

2050年のカーボンニュートラル実現に向け、再生可能エネルギーの普及が進む一方で、電力系統では発電電力の逆潮流による「系統混雑」が課題となっています。これは、太陽光発電などの発電量が需要を上回ることで、系統に過剰な電力が流れ込み、電圧上昇や設備容量不足を引き起こす現象です。

こうした課題を受け、両社は系統用蓄電池に着目。配電用変電所で系統混雑が発生する時間帯に、余剰電力を蓄電池に充電することで混雑を緩和し、変電所の増強工事を回避する実証試験を開始しました。中部電力パワーグリッドがミツウロコグリーンエネルギー所有の蓄電池を運用し、混雑解消の実現性や技術的課題を検証します。

系統混雑の緩和から新たな電力運用モデルの確立を目指す

充電イメージ:プレリリースより引用

本実証は、太陽光発電の発電量がピークを迎える日中に、配電用変電所の容量を超過する電力量を蓄電池に充電することで、系統の安定運用を図るものです。期間は2025年11月4日から12月5日まで実施され、得られたデータをもとに、蓄電池の最適運用方法や今後の適用可能性を検証します。

両社は、既存の設備を最大限に活用しながら、設備投資コストを抑えつつ再生可能エネルギーのさらなる導入を推進する方針です。今回の取り組みは、地域電力ネットワークの新たな運用モデルとして、再エネ主力電源化に向けた重要な一歩となることが期待されます。

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