ジークス株式会社が子育て医療アプリ「あんよ」を正式リリース

投稿者: | 2021-09-17

プレスリリースより引用

ジークス株式会社(愛知県名古屋市、以下「ジークス」)は、子育て医療アプリ「あんよ」を一般向けサービスとして正式ローンチすることを発表しました。これに伴い、医療法人「葵鐘会」(愛知県稲沢市、 以下「葵鐘会」)副理事長の吉田茂氏がジークスの顧問医師に就任しました。

ジークス株式会社

プレスリリースより引用


ジークス株式会社は、「すべての人々に平等で最適な医療を届ける」をビジョンに掲げ、全ての医療に関わる人々に新しい医療体験を提供し、実装していくことを目指しています。小児医療の観点から子育てを応援する”あんよ”の開発・運営のほか、医療データを解析、機械学習技術を活用し、データの応用を手助けするソリューション事業も展開しています。また、同社は2019年9月に設立された名古屋大学・名古屋工業大学発ベンチャー企業です。

近年の小児科医療

日本の小児科問題として、少子高齢化や子供の傷害、貧困問題などが挙げられます。また、ひとり親家庭が増加し、2016年には、母子世帯は約123万世帯、父子世帯は約19万世帯(2016年、厚生労働省)となっています。昨今は、出産を終えた母親が出産によるホルモンバランスの乱れと育児に対する不安や環境の変化がストレスとなって産後うつとなることが社会問題になっています。

特に現在は、コロナ禍で近隣の人との関わりが少なくなった結果、子育てや育児に関する悩みを家庭内で抱え込んでしまい、悩みの解決をインターネット検索に頼る状況となっています。しかしながら、インターネットの情報は、信頼性が低く子育てに忙しい母親が正しく判断できるとはいえない状況です。

この課題の解決を目的としたアプリ開発を 2021年2月より東海地方を中心に21の産婦人科・小児科クリニックを運営する葵鐘会と実証実験を行いました。 実証実験では、 葵鐘会グループのクリニックに通院する保護者を対象に試作版アプリを配布し、 約1300人ほどの保護者に使っていただきながら、 ユーザーアンケートやヒヤリングを通してブラッシュアップをしました。

子育て医療アプリ「あんよ」

ジークス株式会社公式HPのスクリーンショットより引用


サービスの主な機能は以下4つです。
■定型Q&Aの閲覧
現役の小児科医が診察時によく受ける相談内容をQ&Aという形で、自宅でも気軽に閲覧できます。

■ダイレクトQ&A(490円/回)
病院に行くほどではない心配事をワンコインで現役小児科医に相談できます。自由記述、定型Q&Aを引用した質問をすることができます。
*本サービスでは、 緊急の対応は想定しておらず、 回答までに若干の時間を要する場合があります。 また、 診察ではありませんので小児科への受診判断に関しては利用者様のご判断で行って頂きます。

■子育て日記&相談リスト
母子手帳代わりに、子供の成長記録、日常の変化をカレンダーに記録することができ、次回の小児科受診の際に利用できます。

■病院登録
あんよ加盟クリニックをアプリ上で検索し、クリニックとして登録することが可能です。診療予約・クリニックからのお知らせが受信できます。

少子社会に伴って、小児科医の需要が減少してきた一方で、子供一人ひとりを大切に育てる傾向が強まり、小児科専門医・かかりつけ医を選ぶ親が増えてきています。少しでも小児科医療を手助けするサービスとして今回開発されたアプリ「あんよ」が活躍されることが期待されます。

Nagoya Startup Newsでは、東海圏におけるベンチャー企業や新技術に関連するニュースを配信しています。名古屋には今回紹介したジークス株式会社のように医療・ITに強みを持つベンチャーも存在しています。名古屋発の新技術やベンチャー企業に興味のある方は、以下の関連記事も併せてご覧下さい。

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