
カセサート大学カンペンセーン校(タイ・ナコンパトム県)における圃場試験の一部
:プレリリースより引用
株式会社TOWING(本社:名古屋市千種区、代表取締役CEO:西田 宏平氏、以下:TOWING)は、タイ王国において、同国や日本の大手企業と連携し、高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」を用いた農業実証を本格展開しています。5か所での実証を開始し、今後さらに5か所以上での展開も計画しており、地域の未利用バイオマスを活用した持続可能な農業モデルの構築と炭素貯留の拡大を目指しています。
タイでは、砂質土壌による劣化や、農業残渣の未利用、PM2.5などの大気汚染といった課題が深刻化しています。TOWINGは、バイオ炭と微生物技術を融合した独自技術「宙炭」を活用し、これらの課題解決に貢献するため、現地での実証を開始しました。対象作物は、トウモロコシ、サトウキビ、キャッサバに加え、チンゲン菜やダイコンなどの園芸作物です。
実証では、カセサート大学カンペンセーン校や、Siam Cement Group(SCG)傘下の企業と連携し、原料調達と生産体制を確保。食品加工大手Lampang Foods社とは、10,000ライ(約1,600ヘクタール)規模のスイートコーン栽培において、宙炭の施用による炭素貯留と土壌の健全性向上を目指すスキーム構築を進めています。
BCG経済モデルに貢献 タイでの大規模展開に向けた体制を構築
TOWINGは経済産業省の補助事業にも採択されており、タイにおける宙炭の大規模展開を見据えた取り組みを進めています。2025年7月には、現地責任者としてSpiber (Thailand) Ltd.元ディレクターの浅井俊雅氏を迎え、駐在員事務所の設置も予定しています。
今後は、タイ政府が推進する「BCG(Bio-Circular-Green)経済モデル」に貢献しながら、農地を活用した大規模な炭素貯留を通じて、地球規模での環境問題の解決に寄与することを目指します。TOWINGは、日本発のグリーン&アグリテックスタートアップとして、タイにおける持続可能な農業の実現と炭素循環社会の構築に挑戦を続けていきます。
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