ビジネス創出の土壌へ 豊橋市スタートアップ交付金の今年度採択企業が決定

投稿者: | 2025-05-15

プレリリースより引用


愛知県豊橋市は、起業初期のスタートアップを支援する「スタートアップチャレンジ交付金」の交付先として、全国から応募のあった10社の中から5社を選定しました。選ばれた企業には最大で250万円の交付金が支給され、地域に根ざした新たな事業の創出と育成が期待されています。

この制度は、豊橋市内に拠点を置く、または今後設置予定のスタートアップを対象に、2022年度から導入されたものです。最大250万円の支援を通じて、豊橋をフィールドに事業成長を目指す起業家を資金面から支援し、持続可能な地域経済の形成を図ります。今回は、起業経験者や投資家らによる審査の結果、総額850万円の交付が決定されました。

合同会社サイナルジ(愛知県豊橋市)は、豊橋技術科学大学発のベンチャーとして、抗肥満作用を持つ微細藻類「フコキサンチン」の大量生産に取り組む事業を展開します。ZAI株式会社(愛知県名古屋市)は、建築現場で発生する端材の無駄を削減するマッチングプラットフォームの開発を進めており、建材の有効活用と人材の流動性向上を目指しています。

株式会社キャリアサバイバル(愛知県名古屋市)は、製造業におけるトラブル発生時の対応を効率化するAIシステムを開発中で、品質管理業務の省力化に貢献します。

最多額となる250万円の交付を受けるのは、First Penguins株式会社(東京都)です。教育現場における校納金や部費などの金銭管理をデジタル化し、教員の業務負担軽減を目指すプラットフォームを開発します。同社は豊橋を全国展開の拠点とする構想を掲げています。

AMIJAM(神奈川県横浜市)は、音楽活動を行う人々が理想の仲間と出会えるマッチングプラットフォームの開発を進めています。豊橋のライブハウス文化や近隣の「音楽のまち浜松」との親和性を活かし、事業展開を目指しています。

支援制度の継続で拠点形成と事業拡大に期待

豊橋市は、スタートアップの成長を通じて地域経済の活性化を図ることを目的に、起業初期に必要な資金支援を行っています。交付金制度は2022年度に創設され、今年度で3年目を迎えました。市内外からの応募を受け付け、豊橋に拠点を置く予定があれば対象となる点も特徴です。

こうした取り組みにより、地域に根差した事業や大学発技術を活用したプロジェクト、社会課題の解決を目指すサービスなど、多様な分野のスタートアップが地域に集まりつつあります。交付を受けた5社は、それぞれの事業領域で今後の展開が期待されており、支援の成果が今後どのように現れてくるか注目されます。豊橋市は、引き続き起業しやすい環境づくりを進め、チャレンジを後押ししていく方針です。

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