ワンダープラネットが減資を発表|スタートアップにおける減資のメリットとは?

投稿者: | 2019-07-26
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名古屋を拠点に国内外のスマホゲームを開発・販売するワンダープラネット株式会社(本社:名古屋市中区)が、今月26日に官報に公告掲載し、減資を行うことを発表しました。減資という施策にはスタートアップにとってどういったメリットがあるのか、実際にワンダープラネット社に尋ねてみました。

大型の資金調達を複数回実施しているワンダープラネット

クラッシュフィーバージャンプチ ヒーローズなどのタイトルで、後発のスマホゲーム企業ながら国内外で注目を集めているワンダープラネット。今月に入ってからはクールジャパン機構から最大10億円の資金調達を実施したことを発表しており、これまでのJAFCO・LINE・Eight Roads Ventures Japan からの調達額を合わせると、累計調達額は30億円程度にも上ります。

減資とはなにか?そのメリットは?

減資とは、資本金を減らすことを意味する会計用語です。日本の税法では、資本金が大きくなればなるほど税金が高くなるようになっており、減資は税務上の負担を減らすことができる施策となっています。

ワンダープラネットの場合は資本金が1億円を超えているため、外形標準課税(事業所の床面積や従業員数、資本金などにより算定される課税方式)により、ベンチャー企業ながら大手企業基準の数千万円単位の事業税の納付が必要になります。

ワンダープラネットCFOの佐藤氏、コーポレート部のマネージャーを務める高宮氏は今回の減資について、

「外形標準課税の適用対象外となり、数千万単位の負担が減ることや、これまで開発費が先行してきたことによる繰越利益剰余金がほぼ一掃されること、その他にも資本金1億円を基準とした税制(交際費、試験研究費の取扱い等)上のメリットがある。今回の減資は、現預金の支出を伴うものではなく、貸借対照表の純資産の部の中の数字の組み替えであり、経営や事業への直接的な影響は少ないと考えている。」

「クラッシュフィーバー」は日本版が4周年、繁体字中国語版が3周年を迎えているが、引続きユーザーに楽しんでもらえるコンテンツとしてアップデートしていきたい。「ジャンプチ ヒーローズ」等の「クラッシュフィーバー」に続くタイトルもあり、詳細はこれから順次公開するが、検討段階のものについても期待している。事業展開を加速する一方で、社員も増え、会社の規模が大きくなっていく中で、必要なモノやコストを見極め、過剰なもの・不要なものは常に見直すことで、最適な収益・コストのバランスを追求していきたい。」

と述べています。

スタートアップにおける減資のメリット

いわゆるJカーブ型のビジネスモデルで資金調達をしながら戦うことの多いスタートアップ企業では、減資のスキームは非常に効果的です。会計ソフトのfreee、ヘルスケアアプリのFiNC、ロボアドバイザーのウェルスナビなど、国内の著名スタートアップが減資を行う事例も増えてきています。今回のワンダープラネットの減資から、税制上のメリット以外にも、繰越利益剰余金を減資で相殺できることや、攻めの資本政策ができるなどのメリットがあることがわかりました。