
プレリリースより引用
固定翼ドローンソリューションを開発する株式会社AirKamuy(所在地:名古屋市天白区、代表取締役CEO:山口拓海氏)は、ANOBAKA、スパークル、STATION Ai ファンドを引受先とした第三者割当増資および融資により、プレシードラウンドで総額1億円の資金調達を実施しました。今回の資金調達を通じて、ディフェンステック分野における日本発スタートアップの新たなモデル確立を目指します。
AirKamuyは、「広範囲の警戒活動」「物資輸送」などに適した固定翼ドローンの開発を進めており、特に省人化が求められる海上保安分野や安全保障領域への貢献を目指しています。今回の資金調達により、独自技術を活用したソリューション開発に加え、官公庁案件に対応できる社内体制の整備にも力を入れていきます。
同社が開発する固定翼VTOL無人機「Σ-1」は、5時間以上の連続飛行が可能で、艦上からの運用も視野に入れています。さらに、地政学リスクの高まりを受け、大量輸送・生産性に優れた段ボールドローン「AirKamuy 150」の開発も進め、低コストで環境負荷に配慮した新たな選択肢を提供する計画です。

「AirKamuy 150」のハンドローンチ:プレリリースより引用
防衛技術から民間革新へ AirKamuyが描く航空産業の未来
AirKamuyは、防衛用途で培った技術を災害対応や物資輸送といった民間分野にも展開していく方針です。特に、長距離飛行型機体や低コストドローンソリューションは民間市場でも強く求められており、2025年夏ごろから地方自治体や民間企業と連携した実証実験の実施を予定しています。
今後は、防衛と民間の両分野にまたがる「デュアルユース」戦略を推進し、日本のスタートアップとして新たな航空・安全保障分野を切り拓くことを目指します*。今回の資金調達を機に、AirKamuyの取り組みはさらに加速し、東海地域を拠点に世界を視野に入れた事業展開を進めていきます。
*「デュアルユース・スタートアップのエコシステム構築に向けて」(令和6年9月 防衛装備庁・経済産業省)

固定翼VTOL無人機「Σ-1」:プレリリースより引用
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