株式会社DAOWORKS(本社:岐阜県岐阜市、代表取締役社長:吉田和晃)は、2024年8月1日、国土交通省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3実証プロジェクト)に採択され、港湾施設の点検・維持管理の効率化を目的とした技術開発および実証事業を開始しました。本プロジェクトは、北海道大学、パナソニック アドバンストテクノロジー株式会社、日本データーサービス株式会社との連携協定により推進されます。
日本国内における巨大インフラの老朽化は深刻な社会課題となっており、特に港湾施設の点検・維持管理は大きな問題です。これまでの点検作業は、現地での手作業に依存しており、熟練した技術者が高齢化する中、人的コストが増大しています。さらに、これら施設の維持管理に必要な財源が限られているため、災害発生時以外では十分な点検が行えないのが現状です。
このような背景の中、DAOWORKSは、ドローンを活用した効率的な点検・維持管理の技術開発を進めることを決定しました。ドローンによる測量とデータ収集を通じて、省人化と効率化を図り、平時からの点検頻度を増やすことを目指しています。また、取得したデータを3次元で可視化することで、迅速な状況把握とリスク評価を可能にするとのことです。
ドローン技術で港湾施設管理が変わる:具体的なプロジェクト内容と効果
本事業では、以下の具体的な取り組みを行います:
- 画像データを活用した遠隔点検システムの開発
- 3次元データによる港湾の変状やリスクの可視化
- 港湾管理者の修繕計画立案を支援する仕組みの構築
これらの取り組みでは、各連携企業の強みを活かすことで技術開発と実証事業を推進します。北海道大学のドローンを活用した高精度地図生成技術、パナソニック アドバンストテクノロジーのドローン自律制御技術、日本データーサービスの港湾点検・維持管理の実績、そしてDAOWORKSの3次元データ可視化技術を融合し、効率的な港湾施設の点検・維持管理を実現します。
これらの取り組みにより、港湾施設の点検作業の効率化が期待されます。特に、ドローンを活用することで、現地に赴く必要がなくなり、人件費の削減と点検精度の向上が見込まれます。また、災害時には迅速な現状把握が可能となり、復旧作業の支援に繋がります。
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