
プレリリースより引用
空飛ぶクルマを開発するスタートアップ、株式会社SkyDrive(本社:豊田市、代表取締役CEO:福澤知浩氏)は、2025年6月、JR東日本・JR九州・スズキなど11社を引受先とする第三者割当増資を通じて、プレシリーズDラウンドにおいて総額83億円の資金調達を実施しました。これにより累計調達額は430億円を超え、次世代モビリティの開発・社会実装に向けた取り組みをさらに加速させます。
SkyDriveは2018年の設立以来、「日常の移動に空を活用する」未来を目指し、空飛ぶクルマの開発を進めています。2025年2月には、国土交通省航空局より同社機体に関する型式証明の適用基準が発行され、現在は試験計画の策定が進行中です。4月には大阪・関西万博会場内で公開デモフライトも成功させており、今後の地上・飛行試験に注目が集まっています。すでに7カ国から380機を超えるプレオーダーがあるなど、グローバル展開も着実に進展しています。
陸と空をつなぐ次世代インフラ 鉄道との連携が本格化
今回の資金調達により、同社はJR東日本・JR九州との新たな資本業務提携も締結しました。既に提携しているOsaka Metroや近鉄グループホールディングスと合わせて、計4社の鉄道会社との連携が実現しています。各社の既存交通ネットワークと空飛ぶクルマを組み合わせることで、「陸と空をつなぐ移動インフラ」の構築を目指し、バーティポートの整備や航路の具体化、社会受容性の醸成などを共同で推進していく方針です。開発の加速とともに、移動のあり方を根本から変える社会実装に向け、SkyDriveの動向に注目が集まります。

2025年2月にJR東日本とSkyDriveが発表した岩手県での運航エリアイメージ(プレリリースより引用)

2025年2月にJR九州とSkyDriveが発表した大分県内の「空飛ぶクルマ」運航イメージ。本年度、大分県「令和7年度次世代空モビリティ商用サービス開発事業費補助金」を活用した調査事業を開始(プレリリースより引用)
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