事業成長は土台から|アクセラレーションパートナーズ創業者インタビュー

投稿者: | 2022-04-07
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東海地域でも、創業から数年でIPOやM&Aをおこなう企業が増えています。しかしながら、それらに欠かせない経営戦略・経営管理に関わる専門人材はまだまだ不足している現状があります。アクセラレーションパートナーズ(以下、ARPS)は、東海地域の企業に対して中長期的に・かつ持続可能性のある事業成長をサポートするプロフェッショナルファームです。今回編集部は、ARPS創業者の松下氏・大倉氏・垰本氏を取材。創業のきっかけや彼らのビジョンについてインタビューしました。

人物紹介

松下 弘司 氏

アクセラレーションパートナーズ株式会社
代表取締役CEO/経営戦略/マスターコンサルタント/ターンアラウンド・マネージャー/ブランド・マネージャー

外資系戦略コンサルティングファームでプロジェクト・リーダーとして幅広い分野のプロジェクトを経験。同社では、経営戦略立案の他、業務改革や、事業再生、組織変革を主導する。また、ターンアラウンド(事業再生)においては、中長期的視野に立った大胆な収益改善施策を実施し数多くの実績を収める。その後、グローバルメーカー系列企業にジョインし、経営企画、総務、人事、経理、調達を執行役員として統括。その間、従業者の意識と行動をブランディングする、体系立てた独自のメソッドを完成させる。現在は、ブランディングを切り口に、クライアントの独自の戦略的なインサイトを生み出し、付加価値を提供するための革新的なアイデアを見出すという取り組みを、クライアントと二人三脚で行う。これまで手掛けたブランディングは130社を超える。

大倉 章敬 氏

アクセラレーションパートナーズ株式会社
取締役COO/成長戦略/M&Aマネージャー/ファンド・マネージャー

同志社大学を1999年に卒業後、大和企業投資(株)に新卒で入社し、未上場企業(投資見込み先)の開拓と投資実行業務及び、VCファンド販売業務に従事。その後、大和企業投資(株)の投資見込み先であった名古屋のジャパンベストレスキューシステム(以下、JBR)(東証1部上場)に入社し、水まわりのサービスインフラを全国展開する「水の救急車」の代表取締役に就任。その後、2006年に独立して人材派遣の会社を立ち上げ、軌道に乗せた後、M&Aで事業会社に売却。現在は、不動産事業を通じて、幅広い業種や人材のネットワーク構築を進めている。

垰本 泰隆 氏

取締役CFO/資産価値向上戦略/ファイナンシャルストラテジー・マネージャー/インディペンデント・コントラクター

大和証券グループのベンチャーキャピタルである大和企業投資(株)を経て、ベンチャー企業2社のCFOとして2社連続で株式上場(IPO)を実現。現在は、株式上場(IPO)実現のための支援を中心に、M&Aや企業再生などの手段を通じて幅広くクライアントの資本戦略や財務戦略のサポートをハンズオンで行っている。

取材・撮影:若目田

互いにリスペクトしているからこそ、点ではなく面での事業成長支援ができる

ARPSは、代表取締役CEOである松下氏が個人で経営コンサルティング事業をしていたときの課題をもとに、大倉氏・垰本氏に声掛けし設立されました。前回のインタビューでは、ARPSが
①地元東海地域で事業成長を目指す中小企業を対象に
②「良き理解者であり伴走者でありたい」という理念をもとに
③持続可能性のある事業成長を点ではなく面で支援する会社
であることをお伝えしてきました。

【特集】経営者の良き理解者であり、伴走者でありたい。アクセラレーションパートナーズ株式会社|特別インタビュー

笑顔でインタビューに答える大倉氏

大倉:松下との出会いのきっかけは、私が運営していたレンタルオフィスです。お客さんとして松下が入居をしていたんですね。どんな仕事をしているのかを聞いた時から、なにか一緒に事業ができたら良いと直感的に感じていました。垰本は前職のベンチャーキャピタルの先輩で、既にCFOとしてのIPO実績もある…と。ARPSに誘わない手はないなと感じました。

松下:大倉は事業会社をいくつも経営していて、社長業としては先輩です。東海地域で広くネットワークを持っている大倉は、これまで東京をベースに仕事をしていた私にとって頼もしい存在です。

垰本:ARPSには、大和企業投資の後輩でもある大倉との繋がりがきっかけでジョインしました。大倉は、昔の仲間と集まると、必ずといっていいほど話題になる存在…いわゆる愛されキャラですね。そんな大倉の紹介ならということで、二つ返事でASPRにジョインすることにしました。

経営コンサル・社長業・CFOと、創業者3名のキャリアはバランスよく、三位一体で経営課題を解決できる布陣となっています。お互いにリスペクトしているメンバーを集めたからこそ、点ではなく面で事業成長支援ができることを実感できました。

専門人材の流動性、温故知新の発想、そして経営者の意思決定力で、この地域の企業はまだまだ伸びる

経営戦略、事業戦略、新規事業戦略、営業戦略、ブランド戦略、マーケティング戦略、採用戦略、組織戦略と、事業成長には考えるべき戦略が多く存在します。事業成長を多面的な視点で視るARPSは、この地域の企業のポテンシャルや課題をどう捉えているのでしょうか。

地元出身ではないからこそ見える市場の魅力を語る垰本氏

垰本:当たり前の話かもしれませんが、IPO、M&Aの経験ある人材の流動性がもっと増えれば、東海地域の企業の成功事例はもっともっと増えると感じています。自分もその一員になれたらと思い、名古屋に足繁く通っているんです。東京から日帰りができて、地場の産業も確立されていて、なおかつ人口も多い。これだけのポテンシャルを秘めているエリアは他にはないと思いますね。

大倉:グローバルで勝てているものづくりの大手企業の本社が、東海地域に集中していること。これはすなわち、品質も利益も追求するための、ものすごい厳格なビジネスの仕組みがこの地域の産業に根付いているという解釈もできます。これから新しく会社をつくって、資金調達をするような企業は、いわゆるベンチャーの考え方に加え、地場のビジネスの仕組みの良いところを汲み取って企業経営することができると良いと考えます。

松下:東海地域や中小企業に限らず、国内での企業経営は先行きの見通しが立てにくくなっています。昔よりも遥かにプロダクトライフサイクルは短くなり、経営難易度は上がっている…。そんな時代で大切になるのは、感覚経営ではなく、緻密な戦略と戦術に基づいた経営者の意思決定です。国内でも伸びている市場は多くありますし、海外まで目を向ければこれからでも伸ばせる事業はたくさんあります。経営者の意思決定力が高くなれば、東海地域から飛び抜ける会社も多くなるのではないでしょうか。

専門人材の流動性、温故知新の発想、そして経営者の意思決定力。どれも事業成長には欠かせない要因だと、ARPSは考えています。ミクロ・マクロの視点で市場環境を分析し、戦略と施策を考えながら事業成長を支援する。これがARPSの強みだと言えるでしょう。

事業成長の土台をつくる上で、ベンチャーこそ勝機がある

ARPSは、2020年10月設立と創業間もない中で、既にアサインしているプロジェクトが多くあります。それだけ、ARPSが経営戦略を考える上でのフレームワークが優れていると言えます。仕事を進める上でのビジョンについて、彼らはこう語っています。

経営戦略の進め方を語る松下氏

松下:通常、経営戦略を考えたあとの次の一手としてIPOやM&Aを考えると思います。ARPSの手法としては、まず経営戦略を考え、その次に採用戦略、ブランド戦略…と、現場にも戦略の落とし込みを進めます。時間をかけて検討した結果、IPOやM&Aの選択肢にたどり着くことが多いです。

垰本:例えばM&Aであれば、今は買い手が10人いて売り手が1人しかいないような市場環境なんですよね。経営戦略を考えた後、すぐに会社を買収したいと思っても、国内ではすぐにマッチングは成立しません。だからこそ、まずは事業成長の土台となる戦略・戦術を、経営面だけではなく多面的に考える必要があります。

大倉:逆に考えると、売り手有利で資金も集まりやすいベンチャー企業は、中小企業の中でもチャンスがあると言えます。中堅や大手の企業より、リソースは足りないかもしれませんが、意思決定のスピード感は出せます。東海地域のベンチャー企業には、ARPSを存分に利用してもらいたいなと考えています。

編集部まとめ

コロナ禍で変動性がますます激しくなる市場環境で、地域の中小企業にとって戦略・戦術の重要性は高くなっています。それは、ベンチャー企業も例外ではありません。ARPSは、経営戦略の専門人材が不足する中小企業にとって必要不可欠なプロフェッショナルファームと言えるでしょう。Nagoya Startup News編集部では、引き続きARPSの動向を追っていきます。