誰もが観戦を楽しめるために〜「Pa・O Calmdown」の実証実験開始〜

投稿者: | 2024-12-10

日本ガイシアリーナ2階ロビーに設置されたPa・O Calmdown:プレリリースより引用


タック株式会社(本社:名古屋市、CEO:竹内成豊氏)は、自社製品「Pa・O Calmdown(パオ カームダウン)」を名古屋市役所の協力のもと、日本ガイシアリーナに設置し、2024年8月末から実証実験を開始しました。この取り組みは、アジア・アジアパラ競技大会に向け、発達障害や感覚過敏を抱える方々が安心して観戦を楽しめる空間の提供を目的としています。

「Pa・O Calmdown」は、外部からの音や光などの刺激を遮断し、利用者がリラックスできる環境を提供する組み立て式個室ブースです。名古屋市では、2026年に開催予定のアジア競技大会に向けて、誰もが利用しやすい観戦施設づくりを進めており、その一環として本製品の導入が決まりました。

夏季期間には地域学生の水泳大会などで試験運用され、冬季期間にはフィギュアスケートの大会やイベントで実証実験が行われています。このスペースは、競技会場での多様なニーズに応えるとともに、利用者の意見をもとにさらなる改善を図り、より快適で安心できる空間づくりを目指しています。

社会全体で広がるカームダウンスペースの可能性

プレリリースより引用


実証実験では、利用者へのWebアンケートを実施し、使用感や設置場所、改善点についての意見を収集しています。これらのフィードバックを反映させることで、正式導入時にはさらに安心して利用できるカームダウンスペースを実現する計画です。

「カームダウンスペース/クールダウンスペース」とは、主に感覚に敏感な方々に配慮した空間であり、大きな音や雑音・視覚的な刺激をカットし、緊張や興奮をやわらげる効果が期待されています。精神障害や発達障害を抱える方が、多くの人が集まる公共施設や競技会場などで、気持ちの高ぶりやパニックが生じた際、気持ちを落ち着かせるためのスペースのことを指しています。

タック株式会社は「Pa・O Calmdown」を通じて、アジア競技大会だけでなく、公共施設や学校、福祉施設への普及を目指しています。今後も利用者の声を反映しながら、社会全体で誰もが安心して過ごせる環境づくりに貢献していく方針とのことです。

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