SDGs達成に向けた微生物活用、ジェネシア・ベンチャーズがフレンドマイクローブに出資

投稿者: | 2023-06-14

「株式会社フレンドマイクローブ」「株式会社ジェネシア・ベンチャーズ」公式サイトのスクリーンショットから引用


株式会社ジェネシア・ベンチャーズ(本社:東京都港区、代表取締役:田島 聡一、以下:ジェネシア・ベンチャーズ)は、2023年6月、同社が運用するGenesia Venture Fund 3号(以下、GV-3)から、微生物技術を活用してSDGs達成に貢献する名古屋大学発ベンチャー、株式会社フレンドマイクローブ(本社:名古屋市、代表取締役社長:蟹江 純一、以下:フレンドマイクローブ)に出資したことを発表しました。フレンドマイクローブは、微生物やその酵素を用いた技術を実用化し、SDGsの掲げる持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

フレンドマイクローブは、”微生物を友だちに”という思いを社名に掲げ、微生物やその酵素を用いた技術を開発し、実用化しています。その一つに、排水中の油脂分解システム『MiBiocon®-FW』があります。この技術は、食品加工などから排出される廃水に含まれる油脂を分解するもので、物理的に分離して産業廃棄物として処理されていた油脂を、高性能の油脂分解微生物群で分解します。
これにより、産業廃棄物である油性汚泥の発生を抑え、大手食品会社での活用により、油性廃棄物の削減、悪臭の解消、廃棄物処理コストの削減といった効果が実感されています。このような活動を通じて、フレンドマイクローブはSDGsの掲げる持続可能な社会の実現に貢献しています。

プレリリースより引用

フレンドマイクローブ、ジェネシア・ベンチャーズの支援で研究・開発を加速

今回調達した資金は、MiBiocon®- FWの販売促進と開発のさらなる推進、排水中の油脂以外への適用範囲の拡大、そして2年後の鉱物油の分解技術の実用化に向けた開発加速に用いられる予定です。蟹江純一氏は、「微生物は非常に可能性に満ちた存在で、日々進化を繰り返し、今まで地球上にない性質を獲得する微生物も日々生まれています。私たちフレンドマイクローブは、そんな微生物の力を最大限に活用し、社会問題に対する解決策を提案していきます。」と、自社の活動と今後のビジョンについて述べています。

一方、ジェネシア・ベンチャーズのパートナー兼チーフサステナビリティオフィサーである河合将文氏は、「フレンドマイクローブは微生物の持つ多様な化合物分解・合成の可能性を活用し、廃水処理に役立てています。これにより、経済的なメリットだけでなく、CO2排出量の削減や環境保全を通じた生物多様性への貢献など、企業のESG経営を強力に支えています。」と、フレンドマイクローブへの期待を述べています。

今後、フレンドマイクローブは、微生物の力を借りて社会課題の解決に取り組むとともに、ジェネシア・ベンチャーズからの出資を活用し、持続可能な社会の実現を目指して活動を広げていく予定です。

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