愛知・JERA碧南火力でスタート、世界初の燃料アンモニア転換実証試験

投稿者: | 2024-04-04

プレリリースより引用


2024年4月から2024年6月までの期間、愛知県碧南市にあるJERA碧南火力発電所で、燃料アンモニア転換の大規模実証試験が開始されました。この試験は、NEDO、株式会社JERA、株式会社IHIが共同で実施するもので、世界初となる大型商用石炭火力発電機でのアンモニア20%転換を目的としています。このプロジェクトは、温室効果ガス排出削減への貢献と火力発電の持続可能な未来を目指しています。

アンモニアは、その燃焼時に二酸化炭素を排出しない特性から、低コストで効率良く輸送・貯蔵が可能なエネルギーキャリアとして注目されています。この背景から、JERAとIHIは、碧南火力発電所で燃料アンモニア転換の実証試験を行うことで、環境負荷の低減とアンモニアの転換技術の確立を目指しています。試験は、アンモニアを石炭と混焼することにより、火力発電における脱炭素化を進める第一歩と位置づけられています。

アンモニアと石炭の融合:碧南実証試験が描く低炭素エネルギーの未来

今回の実証試験では、アンモニアと石炭の混焼によるボイラの収熱特性や排ガスの環境負荷特性の評価、プラント全体の運用性の確認が行われます。2022年10月からは、実証に必要な設備の設置工事が進められ、アンモニアの安全対策や運用体制の整備が行われてきました。今後、NEDO、JERA、IHIは、この実証試験を通じて得られた知見をもとに、2025年3月までにアンモニア利用技術の社会実装に向けた技術確立を目指します。この試験は、再生可能エネルギーと低炭素火力を組み合わせたクリーンエネルギー供給基盤の構築に向けた重要なステップとされています。

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