名大発次世代アグリテックベンチャーTOWING、プレシリーズAで1.4億円を資金調達

投稿者: | 2021-12-23

プレスリリースより引用

名古屋大学発ベンチャー企業の株式会社TOWING(本社:名古屋市南区、読み:トーイング)は2021年12月19日、Beyond Next Ventures株式会社(本社:東京都中央区)、epiST Ventures株式会社(本社:東京都新宿区)、NOBUNAGAキャピタルビレッジ株式会社(本社:岐阜県岐阜市)がそれぞれ運営するファンドを引受先とした第三者割当増資により、プレシリーズAラウンドにて約1.4億円の資金調達をおこなったと発表しました。

株式会社TOWING

株式会社TOWING公式HPのスクリーンショットより引用

株式会社TOWINGは、環境に配慮した人工土壌「高機能ソイル」を活用した次世代の作物栽培システム「宙農(そらのう)」の開発・販売を手掛ける、2020年2月創業の名古屋大学発スタートアップ企業です。

同社が栽培システムとして実用化させた高機能ソイルは、有機肥料を効率的に無機養分へと変換。作物を育てる上で良質な土壌となるまで通常3年〜5年要するところ、約1ヶ月にまで短縮させることが可能です。また本来は廃棄・焼却など、処分される植物残渣(しょくぶつざんさ)を材料としているために、炭素の固定・吸収も期待されます。

同社は、この人工土壌技術を活用することで、循環型農業の発展と宇宙農業の実現に向けて取り組んでいます。特に宇宙農業の分野では、今後月面や火星の土をベースとした高機能ソイルの開発を目指し、宇宙でも作物の栽培が可能となるシステムを作っていく方針です。

資金調達の概要

プレスリリースより引用

今回の資金調達における引受先は以下の通りで、調達額は1.4億円。これにより同社の通算調達総額は約1.8億円となりました。

  • 名古屋大学・東海地区大学広域ベンチャー2号投資事業組合(Beyond Next Ventures株式会社)
  • epiST Ventures 1号投資事業有限責任組合
  • NOBUNAGA Village Fund投資事業有限責任組合

TOWINGは今回の資金調達をおこなった目的に「宙農」の実証を挙げました。同社はこの資金を活用し、愛知県刈谷市に自社農園を立ち上げる予定です。他にも、研究者や農園長、エンジニアの採用による研究開発体制の強化に加え、事業開発人材の採用により組織体制を拡大し、「宙農」の量産化に向けたシステム開発を進めていく見通しです。

併せて読みたい

Nagoya Startup Newsでは、名古屋を中心に東海圏におけるベンチャー企業や新技術に関連する最新情報、業務提携に関するニュースを配信しています。東海圏のベンチャー企業や新規事業、オープンイノベーション分野に興味のある方は、以下の関連記事も併せてご覧下さい。

【特集】Tongali×Beyond Next Ventures|名古屋のスタートアップは輝く人材の宝庫


株式会社十六銀行が、投資専門子会社としてNOBUNAGAキャピタルビレッジ株式会社の営業を開始。

名大発アグリバイオスタートアップのグランドグリーンが豊橋市に研究拠点を新設